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膵臓がんの進行スピードが速いといわれる理由とは?早期発見のための取り組みなども紹介

進行スピードが速いといわれている膵臓がん。なぜそのように考えられているのでしょうか。

本記事では、膵臓がんの進行スピードが速いといわれる理由について解説します。進行度の目安として参考にされている分類表や、早期発見のための自治体や医療機関の取り組みについてもご紹介していますので、参考にしてみてください。

目次

膵臓がん(膵がん)とは

膵臓がん(膵がん)とは

膵臓は胃の後ろ側にあり、十二指腸に接する膵頭部から脾臓に接する膵尾部までの細長い臓器です。血糖値をコントロールするインスリンなどのホルモンや、消化を助ける膵液を作り出す役割を担っています。

膵臓がんは、膵臓のなかを通っている膵管に発生するケースが多く、そのほとんどは「腺がん」という組織型です。リンパ節や肝臓への転移、おなかの中にがんが散らばる腹膜播種などを引き起こすことがあります。

2019年の統計では、年間に約4万人が膵臓がんと診断され、2020年の部位別がん死亡数では男性で4位、女性で3位という、比較的死亡率の高いがんとして知られています。

出典:
がん種別統計情報 膵臓|国立研究開発法人 国立がん研究センター
がんの統計 2022|公益財団法人 がん研究振興財団

膵臓がんの進行スピードが速いといわれる理由

膵臓がんの進行スピードが速いといわれる理由

膵臓がんはなぜ進行スピードが速いといわれるのでしょうか。その理由について解説します。

理由1:転移しやすい

膵臓がんは転移しやすいがんとされています。がんが小さなうちから、周辺の血液やリンパを通って肝臓や肺などに転移することがあります。膵臓の周辺には、胃や十二指腸、肝臓、胆のうなどの臓器が密集していることも、転移しやすいとされる一因です。

画像診断で診断できないレベルの小さな転移があることも多く、早期でも転移しやすいため、進行スピードが速いといわれます。

理由2:発見時に進行しているケースが多い

膵臓がんは早期発見が難しく、発見時には治療が難しい状態まで進行しているケースも多くみられます。早期では症状が出にくく、進行してから症状が出て医療機関を受診するケースが多いため、発見が遅れる要因となります。

また、膵臓は胃の裏側に位置する小さい臓器であるため、検査が難しく発見が遅れるということもあります。

膵臓がんの進行度(ステージ分類)

膵臓がんの進行度(ステージ分類)

ここでは、膵臓がんの進行度について、「UICC TNM分類(第8版)によるTNM分類」「膵癌取扱い規約(第7版)による進行度分類」「切除可能性分類」の表を用いて解説します。

いずれの表も、T因子=膵臓がんそのものの広がり、N因子=膵臓付近へのリンパ節転移の有無、M因子=遠隔転移の有無を表します。

UICC TNM分類(第8版)によるTNM分類

T N M
Stage 0 Tis N0 M0
Stage I A T1 N0 M0
Stage I B T2 N0 M0
Stage II A T3 N0 M0
Stage II B T1~3 N1 M0
Stage III T1~3 N2 M0
T4 N0~2 M0
Stage IV T1~4 N0~2 M1
Tis:上皮内癌
T1:2cm以下、T2:2~4cm、T3:4cm超
T4:腹腔動脈、上腸間膜動脈、および/または総肝動脈に浸潤する腫瘍
N0:領域リンパ節転移なし、N1:同1~3個、N2:同4個以上

膵癌取扱い規約(第7版)による進行度分類

T N M
Stage 0 Tis N0 M0
Stage I A T1 N0 M0
Stage I B T2 N0 M0
Stage II A T3 N0 M0
Stage II B T1~3 N1 M0
Stage III T4 N0~1 M0
Stage IV T1~4 N0~1 M1
Tis:上皮内癌
T1:膵内限局・2cm以下、T2:膵内限局・2cm超
T3:膵外進展あるも、腹腔動脈もしくは上腸間膜動脈に及ばないもの
T4:腫瘍浸潤が腹腔動脈もしくは上腸間膜動脈に及ぶもの
N0:領域リンパ節に転移なし、N1:領域リンパ節に転移あり

膵癌取扱い規約(第7版)による切除可能性分類

膵癌取扱い規約(第7版)では、新たに、手術ができるかどうかに着目した「切除可能性分類」が加わっています。膵がんの進行度がイメージしやすいとされ、多くの施設でこの分類が用いられているようです。

R (Resectable, 切除可能)
BR (Borderline resectable, 切除可能境界)

BR-PV:上腸間膜静脈/門脈に180度以上の接触・浸潤 (十二指腸下縁を超えない)
BR-A:上腸間膜動脈あるいは腹腔動脈に180度未満の接触・浸潤
総肝動脈に接触・浸潤あるが、固有肝動脈/腹腔動脈に接触・浸潤なし

UR (Unresectable, 切除不能)

UR-LA (局所進行):BRの基準を超えるもの
UR-M (遠隔転移):M1

出典: 膵臓がん 病期診断|がん研有明病院

膵臓がんの症状やステージについて詳しくお知りになりたい方は、こちらからお電話ください。

膵臓がんの原因(リスク因子)

膵臓がんの原因(リスク因子)

膵臓がんの原因(発生リスクを高めるリスク因子)は、主に生活習慣に関わるものと家族歴が考えられます。

生活習慣にかかわるもの

飲酒、喫煙、肥満、糖尿病などが膵臓がんの発生リスクを高めることが明らかになっています。喫煙は、禁煙から10年程度で、健康な人と比べた発症リスクは同等になるとされていますので、予防にも効果があるといえるでしょう。

糖尿病は小さな膵臓がんが原因となって発症することもあるため、糖尿病の悪化から膵臓がんが発見されるケースもあります。

家族歴

近親者(親子または兄弟姉妹)のなかで複数人の膵臓がん罹患者がいる場合、発症リスクが高まるといわれています(家族性膵がんといいます)。膵臓がんの5~10%が家族性膵がんとされています。

膵臓がん患者の兄弟姉妹や子どもが膵臓がんになるリスクは3倍以上ともいわれていますが、詳細については研究中です。

膵臓がんの早期発見のために

膵臓がんの早期発見のために

膵臓がんはステージ2の段階でも5年相対生存率が22.9%とされ、予後不良といわれているがんです。早期発見がポイントとなるため、各種取り組みや検査について紹介します。

出典: 膵臓がん 2013-2014年5年生存率|国立研究開発法人 国立がん研究センター

早期発見のための取り組みや研究

医師会と病院の連携で、膵臓がんの早期発見を目指したプロジェクトがあります。

広島県尾道市では、「膵がんプロジェクト」として、尾道市医師会とJA尾道総合病院が連携しています。日本膵臓学会発行の「膵癌診療ガイドライン」に記載されている危険因子の啓発、危険因子を複数以上有する症例等を中心に腹部超音波(US)スクリーニングを施行し、異常所見を認めた場合には中核病院に積極的に紹介するなどの取り組みを行っています。

大阪府大阪市では、北ブロック医師会と4つの基幹病院で「大阪市北部早期膵がんプロジェクト」(のちに大阪市東ブロックと中川内ブロックの医療機関とも連携し、「大阪早期膵がんプロジェクト」に改称)を実施。医師会と基幹病院、地域の医療機関等が連携し、勉強会で検査・追跡の方法等を共有したり、ハイリスクのチェックリストに該当する患者に対し、画像検査を検討したり基幹病院に紹介するなどの取り組みを行っています。

そのほかの自治体や基幹病院でも、早期発見に取り組んでいる施設があります。

出典:
膵癌早期診断プロジェクト|一般社団法人 尾道市医師会
膵がんプロジェクト|JA尾道総合病院
大阪市北部早期膵癌プロジェクト|大阪市北区医師会

遺伝子検査

保険適用外ではありますが、がんの超早期発見などを目的とした遺伝子検査というものもあります。

血液を採取し、画像診断ではわからない早期の段階でがんのスクリーニングや、再発・転移の可能性を知ることができる検査です。家族にがん患者が多い場合、がんになる可能性を調べる検査としても有効です。

関連ページ:遺伝子検査|GENEクリニック

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